これまでのコラムで、ライフプランの作成には、価値観を尊重したライフデザインが必要なこと、ご自身で主体的に考えていただくことが大切と書きました。 ただ考えて下さいと言われても、どうしていいかわからないという方に向けて、一例として、ライフデザインを考える際に役に立ちそうなプログラムをご紹介します。
ソース・プログラムというもので、これは全ての人が自分のワクワクを発見して生活に活かし、生きがいのある人生を送れるようにサポートするプログラムです。 ソース(SOURCE)とは、「源」という意味で、自分のソース(わくわくの源)を尊重することが、人生の目的の再確認につながるとしています。 このプログラムは書籍をはじめとして、ソース・ワークショップやセルフスタディキットでも学べるようです。
こうしたプログラムは、FPとはあまり関係がないように思われるかもしれません。しかし、FPはお客様の夢や目標の実現をお手伝いさせていただくことが仕事です。 ライフプランの作成をお手伝いする際に、お客様にまず始めにお訊ねするご質問は、「あなたの夢や目標は何ですか?」というものです。 実は、これはファイナンシャル・プランナーの初期研修においても必ず学ぶ重要なご質問なのです。 まずはお客様の夢やライフデザインに伴う目標をお伺いさせていただくことが、プラン作成の第一歩なのです。
しかし、みなさんは、「夢や目標は何ですか?」と聞かれて、即答できるでしょうか。 特に20代前半の若い世代からは、漠然とした将来への不安はあるものの、実際に何をやりたいかわからない、夢や目標が持てないというご相談も多く、ライフデザインを考える機会を早いうちに持って欲しいという思いがずっとありました。
ライフデザインを考える際は、他者からの期待や、他者との比較、社会通念上のあるべき姿などを考慮する前に、まずは自分自身と向き合うことが大切です。 どんな人生を送りたいのか、やりたいことは何なのかを掘り下げて考えることが必要です。 ライフデザインによって、人生の方向性が大きく変わってしまうことは、前回までのコラムでもお伝えしたとおりです。 自分の心の声をきくための1つの手段として、このソース・プログラムは効果的だと思いました。
これからの時代、自分のライフデザインを持っていることが、人生の目的を見失わず自分らしい豊かな人生を生きる条件の1つになるのだと考えています。